こちらは今月とれたばかりのぎんなんです。油でさっと揚げるとこんなにつややかで透き通ったヒスイ色になります。モチモチと食感もよく、ついついたくさん食べ過ぎてしまいます。今年も静岡市内でぎんなんの収穫が始まったと聞き、生産が盛んな清水区の興津地区を訪ねました。大型の台風が通り過ぎた翌日の畑は、まるで黄色のじゅうたんを敷いたように一面ぎんなんの実で覆われていました。普段は木に登ったり、棒でつついたりして木の枝を揺することで実を落とし、ぎんなんを手作業で集めています。木になっている様子は軸がいくつかに分かれていてサクランボにも少し似ているように感じました。農家さんは集めたぎんなんの外皮をはがし、内側の白く硬い部分を水にくぐらせたあと、外気温や湿度をみながら程よく乾燥させます。湿気に弱いぎんなんを鮮度が良い状態で食べてもらいたいと15年程前に導入されたのが「真空パック」での出荷。家庭用は50gと買い求めやすい量になっており、食べきりサイズでとても便利です。きれいなヒスイ色のぎんなんが食べられるのは、9月から10月中ばまでの短い期間だけのお楽しみです。茶わん蒸しで1粒食べるだけではもったいない、この秋の味覚をぜひいろいろなレシピでご賞味ください。清水のぎんなんはアンテナショップきらりのほか、市内の一部スーパーでも取り扱われています。
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