ハウスに光る 真っ赤なダイヤモンド
「紅ほっぺ」「章姫」新品種「きらぴ香」
静岡市の主要な農産物であるいちごは、主に駿河湾に面した久能地区のほか、美和地区、庵原地区などで栽培されています。
特に有名なのが、久能地区に古くから伝わる「石垣いちご」です。その始まりは明治時代に遡ります。
一説では、川島常吉氏が久能山東照宮の宮司から貰い受けたいちごの苗を庭の石垣に植えたところ、よく育ち良質ないちごの実をつけたことから、石垣いちご栽培が始まったといわれています。
石垣いちご栽培は、石垣を築いた斜面に苗を植え、石が昼間の太陽の熱を蓄えて夜間に放射することで、冬でも温かい環境を保つことができます。ハウス栽培が普及する前から工夫を重ねてきた先人の知恵が生かされており、現在も久能の名物として親しまれています。
現在、久能いちご海岸通りには多くのいちご園が軒を連ね、12月から年明け5月頃までいちご狩りを楽しむことができます。
市内で生産されている主な品種としては、観光農園で根強い人気を誇る「章姫」のほか、次世代の主力品種として2002年に導入された「紅ほっぺ」、2014年に登場した「きらぴ香」などがあります。
歴史ある石垣いちごから最新ブランドまで、味わいも楽しみ方も幅広いのが静岡のいちごの魅力です。ぜひ一度、そのおいしさに触れてみてください!
品種・ブランドについて
紅ほっぺ
2002年に登場した現在の主力品種です。「章姫」と「さちのか」の交配品種で、甘みと酸味のバランスが良く、ジューシーでコクがあり、香りがとても豊かです。果実の中まで赤く、ほっぺが落ちるほど美味しい事から「紅ほっぺ」と名付けられました。ケーキやタルトなどで、その色味の良さから業務用途で人気となったことも後押しして、年々ブランド力が高まり、県全体の8割以上で作られています。

章姫
「静岡いちご」の代名詞として長年愛されてきたブランド。
静岡市の萩原章弘さんが開発した「女峰」と「久能早生」の交配品種です。
酸味が少なく、上品な甘さは誰からも好かれる味で、みずみずしいおいしさは全国的にも知られるところ。観光いちご狩り園では、今も根強い人気で多くの方に親しまれています。
静岡市の萩原章弘さんが開発した「女峰」と「久能早生」の交配品種です。
酸味が少なく、上品な甘さは誰からも好かれる味で、みずみずしいおいしさは全国的にも知られるところ。観光いちご狩り園では、今も根強い人気で多くの方に親しまれています。

きらぴ香
17年の歳月をかけて2014年にデビューした新ブランド。
「プレミアムストロベリー」の名に恥じない宝石のようにキラキラとした「輝き」、品の良い「甘み」とフルーティーな「香り」、みずみずしくなめらかな口当たりが特徴です。静岡でのみ生産される希少な品種です。
「プレミアムストロベリー」の名に恥じない宝石のようにキラキラとした「輝き」、品の良い「甘み」とフルーティーな「香り」、みずみずしくなめらかな口当たりが特徴です。静岡でのみ生産される希少な品種です。
